店長日記15『ウェイパ釣行記・前編』 WEIPA・・・オーストラリア北東部、ケープヨーク半島の西側にあるポーキサイトの町。 そしてソルトウォーターフライフィッシングが猛烈に好き!という諸氏ならば、 一度はその名を聞いたことがある筈でしょう。テレビ、雑誌等で何度か紹介されていて、 ここ4〜5年その人気たるや驚くほど。 毎年30人近い(ルアー、フライを含めて)日本人がこのWEIPAに訪れているそうで、 現に私が知っているだけで私たちの前に2グループ、私たちの後に2グループが予定されていて、 人気のガイドは1年前でないと予約が取れない、良いとされている潮時は1年前に頼んでも 予約が取れない!?という異常人気ぶりなのである。 行って見てその人気の秘密が判ったのだが、まず、その多様な釣り場のスチュエーション。 仮に釣れなかったとしても全く飽きがこない。 リバーフィッシングのマングローブ際を釣っていくバラマンディの釣りは、 次から次へとヨダレが出そうなポイントの連続で1日中期待感を込めてキャストする事ができ、 海に出れば様々なゲームフィッシュがボイルを繰り返し、海岸線のシャローフラットへ行けば、 サイトフィッシングも可能である。 この全く違う釣りを1日で行う事はここWEIPAでは難しくない。マングローブの河
シャローフラットでのサイトフィッシング
オフショアでは様々なゲームフィッシュが釣れる。 次に超アグレッシブな対象魚。 バラマンディ、クイーンフィッシュ、ゴールデントレバリー、ジャイアントトレバリー、 スレッドフィンサーモン、パーミット、ロングテイルツナ、バラクーダ、コビアなどなど。 これら全てがフライフィッシング、ルアーフィッシングで釣る事が可能である。 コスタリカ、ベリーズ、メキシコが大西洋ソルトウォーターフライフィッシング天国なら、 ここWEIPAは太平洋ソルトウォーターフライフィッシング天国と言っても過言ではないかも知れない。 そして、人の良いガイドと非常に釣り易いボート。 聞こえは悪いがガイドもボートも我々釣り人にとってはタックルの一部のようなものだから、 これに関しては非常に重要事項である。 フライラインが絡むような突起物が無いボートは釣りをしていて何とも気持ちいいし、 気さくでポイントを熟知したガイドは常に釣り人のテンションを高めてくれる。 WEIPA釣行最終日は飛行機の都合で半日の釣りでこの日は特にスローだったのだが、 最後の最後まで我々に釣りを楽しんでもらおうというガイドの姿勢に正直感動した。 ガイド達は私たちがどれくらい楽しみにして、WEIPAを訪れているか知っているのであろう。 私たちを失望させたくないのである。本当に素晴らしいと思った。
ケアンズカスタムボート・釣りの為だけに細部までこだわっている。
ナイスガイドのデイブ・ニューマン 下ネタが多いが・・(笑) さて、そんなWEIPAに私はついにやって来たのである。 同行者は学生時代からの友人達4人と私の奥さんが加わった総勢6名で、 同行者の一人、和気氏は去年の5月に来ていて今回でWEIPAは2回目。 前回はロングテイルツナが飽きるほど釣れたとの事。 旅行の手配はトレードウィンズ青柳氏にお願いし、WEIPAガイドの中でも最古参の デイブ・ニューマン率いる、ウェイパ・アドベンチャー・フィッシングを紹介していただいた。
機内から見るウェイパ
ウェイパの空港にて
これがウェイパ空港です!(笑) 今回はバラマンディが最も数釣れると言われる10月。 フライも太軸ステンレスフックにド派手なカラーのストリーマーをシコタマ巻いて バラマンディの入れ食いに備えた。何しろ多い時は1日20〜30匹、 間違えれば1日で1ボート100匹の爆釣!もあると聞かされれば、 いやおうなしにも期待は高まるというものである。 元々、スズキ、ヒラスズキの釣りが大好きだった私にはバラマンディは憧れの魚の一つであり、 予てからいつかは絶対釣ってみたいと思っていた。 10月14日 ケアンズから国内線に乗り換え1時間半、飛行機の高度が徐々に下がり 蛇行するマングローブリバーが見えてきた。風が強い様で多少機体が揺れたが、無事着陸。 やっとWEIPAの地を踏み事が出来た。何しろ人気釣り場ゆえ、 予約は1年前にしていて本当にここに来るまで長く感じた。 この日は午後遅くの到着なので釣りは無し。我々の泊まったホテルのすぐ裏手がスーパーで 明日の朝食などの買い出しをしていると、偶然、ガイドのデイブに会った。 我々のランチの買い出しだそうだ。当然のように釣りの様子を聞くと、 明日はまず海に行って見るとの事。『スゲー釣れるぜ!』みたいな事を言っていた。 ホテルに戻り作戦会議。和気氏が持ってきた2004年版ワールドレコードブックを 見ていると女性部門のクイーンフィッシュはラインクラス30lb、50lbはベイキャント。 つまり誰もまだ申請していない。フライでは10kg超のクイーンフィッシュが釣れれば これまたワールドレコードの可能性がある。 『よーーし!まずはクイーンフィッシュをやっつけるか〜〜』と盛り上がったのは言うまでも無い!?
泊り客のほとんどは釣師!?のホテル『ヘリテージ』 10月15日 7:15。トヨタランクルに20ftのケアンズカスタムボートを牽引して、 約束の時間通りにガイドが迎えに来た。WEIPA最古参ガイドの風格バッチリのデイブと 24〜5歳ぐらいだろうか?イケメンガイドのマーカス。簡単に挨拶を済ませ、 ホテルから5分ほど走ってスロープ付き桟橋に到着。待ちに待ったWEIPA初日の出船である。 私と奥さんはデイブ、和気氏と宮尾氏はマーカスのボートに別れて乗船。 まずは10分ほど走って有名なポール周りでボイルしている魚を狙う。 WEIPAはポーキサイトの積み出し工場の巨大施設といってもいい町で、 世界各国から巨大タンカーがやって来る。そのタンカーの航路の両脇にポールが立っていて、 タンカー航路の浚渫したカケアガリと航路目印のポールが魚達の格好な棲家になっているようだ。 あちこちで小さなトリヤマとボイルが繰り返されているが、なかなかフライの射程距離に来る事がなく、 20分ほどかまったがノーヒット。ジグを投げていた奥さんには何度かアタリがあったみたいだが ヒットには持ち込めなかった。 ニューポイントへ行こうとデイブ。30分ほど走っただろうか? 突然サンドバーが見えてきて、その周辺では鳥が水面に突っ込んでいる。 サンドバー周辺の風上からボートを流して、フライはシンキングラインで狙えとの事。 水深は1m〜3mくらい。底にはウィードが生えている。ジグをしゃくっている奥さんは やたらアタっている。と、いきなりラインブレイク。歯の鋭いスパニッシュマッカレルに やられたのだろうか?私はイマイチ勝手がわからず、早めのリトリーブを繰り返していると、 デイブにゆっくりでいいとアドバイスを受ける。言われた通りゆっくりリトリーブすると 手繰っているランイングラインに、グーーンと重みが加わる。小さいがWEIPA初の魚だ。 何だろうと思っていると、太刀魚に尾びれを付けたような魚が釣れた。 この魚、スゴイ歯をしていて、どうやらさっきのラインブレイクはこの魚のようだ。 名前を聞いたが忘れてしまった。
ウェイパ版タチウオ 釣り方に慣れてきた奥さんはそれこそ入れ食いで、スレッドフィンサーモンに似たブルーサーモンと いう魚がガンガンルアーにアタックしてくる。この魚大きくても50cmそこそこだが、 3kgに設定したドラグを引き出すほどの非常に引きの強い魚だ。
ブルーサーモン
このサイズで結構引きます! フライでは底近くをゆっくりリトリーブしているとひったくるようにフライを持っていく。 何度か同じポイントを流して、同じように底近くをゆっくりリトリーブしていると、 今までにないような走りで一気にバッキングラインまで持って行った。 何度か巻いては出されを繰り返し、慎重にリーリングして寄せると船べりでジャンプ!ジャンプ!! クイーンフィッシュだ。噂では聞いていたがそのファイトは本当にシイラそっくりである。 しかし嬉しい事に!?デカシイラのようなしつこい最後の粘りが無いので、非常にありがたい(笑) ボガグリップで計測すると16lbちょっと。世界記録にはまだまだ足りない。 写真を数枚とってリリース。マーカス船の和気氏、宮尾氏も順調にゲットしている様で笑い声が絶えない。
ナイスサイズのクイーンフィッシュ
マーカス船の和気氏、ファイト中!
ファイトの主はクイーンフィッシュ
スパニッシュマッカレル
宮尾氏はトップウォーターでゲット!
ウェイパ初日はイレグイ!! 魚の活性も上がってきたようで、水面でボイルするようになってきた。試しにポッパーをキャストすると、 ガボォッとブルーサーモンが即ヒット。船べりでの突っ込みはトルクがあり#10ロッドが満月である。 奥さんのルアーもポッパーに代えてキャストを繰り返していると、グアァッと水面が爆発した。 その瞬間、ジーーーーーっとドラグを引き出していきジャンプ!クイーンフィッシュ、1mくらいありそうだ! 鋭い突っ込みを何度かかわし、今年のデカシイラで練習した甲斐があってか、思ったよりすんなりランディング。 いきなりやってしまった!目標の世界記録魚を釣ってしまったのだ!!(現在世界記録申請中) ガイドのデイブは手を叩きながら『Oh,ラッキーウーマン、ベリーラッキー』と何度も繰り返していた(笑)
ワールドレコード申請中! 15時くらいまでこの調子で爆釣だったが、風が強くなってきたので移動する事に。 次のポイントはポール近くのショアラインを淡々と打っていく、シーバラマンディ狙いである。 雰囲気はバッチリで50cmほどのバラマンディと思われる反応が数回と、2回ほどクイーンフィッシュが フライを咥えたのだが、残念ながらフッキングには至らなかった。どんどん東からの風が強くなり、 ボートで流しづらくなったので、陸っぱりで狙っていると、ルアーをキャストしていた和気氏が 70cmオーバーのバラマンデイをキャッチ。岩陰から出てきてルアーを喰う瞬間まで丸見えだったらしく、 相当エキサイトだったらしい。初日はこれで終了。この日の晩、結構激しく雨が降ったが、明日はどうなるのだろうか? 明日は我々より1日遅れでWEIPA入りした安原氏、柳沢氏も加わっての釣りとなる。
有終の美を飾ったバラムンディ つづく